谷藤友彦ー本と飯と中小企業診断士

経営理念・事業戦略策定、Webマーケティング・法人営業力強化などを支援している人間の頭と腹の中身。

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日本料理屋「黒さわ」さん(東日暮里6-38-7)で日替わり定食990円。山かけマグロ、鯖の文化干し、カレイの唐揚げがついて990円😮という、恐ろしくコスパのよい定食でした✨


山かけのマグロ🐟だけ先に食べて、残った山芋をご飯🍚にかけると2度おいしい😜👅


ちなみに、「文化干し」って何で”文化”干しと言うのか調べてみると、こんな説明が出てきました。


昔、魚の干物は新聞紙で包んだり木箱に入れたりして売るのが一般的でした。


そこに、東京都江東区にて1950年創業の水産加工物会社「東京仙印商店」が魚の干物をセロハンに包んで販売したところ、見た目が美しく画期的だったので、<文化>という冠がついて“文化干し”になりました。


現在では、セロハンに巻いた干物全般や、冷風乾燥した干物全般を指して“文化干し”と呼ぶそうです。


ところで、荒川区内の様々な経営者の皆様からは、最近の若い社員との接し方に苦労しているという話をよく聞きます。


とりわけ、自発的に本を読んだり、競合店を視察に行ったりして勉強する人が減ったと口にする方が目立ちます。


経営者としては、「若い人は勉強の仕方が解らないのでは?」と思い、やり方をあれこれと具体的に指示します。


すると若い社員は、「何でそんなことをしなければいけないのですか?」と反発し、会社を辞めてしまいます。


かといって、「若い人は決してやる気がないわけではない」というのも、経営者の皆様の一致した実感です。


きっかけさえあれば、むしろ自分たちよりも一生懸命勉強するくらいに、真面目で素直な人が大勢います。


よって、会社側からそのきっかけを提供してあげることが重要となります。カギは、「数字で目標と制約を設定すること」にあると僕は考えます。


例えば、「本をどんどん読んで勉強せよ」と言っても、今の若い人は聞きません。


「1か月以内に(制約)3冊読みなさい(目標)」と言えば、従ってくれる若者が増えます。


「競合の飲食店をどんどん視察せよ」と言っても、今の若い人は動きません。


「会社から支給する予算5,000円で3か月以内に競合店を回れるだけ回り(制約)、当店に取り入れた方がよいことを10個整理しなさい(目標)」とすれば、取り組んでくれる若者が増えます。


読むべき本を具体的に指定したり、飲食店を観察する視点を具体的に教えたりする必要はありません。それをやってしまうと、若者の反発を食らいます。


あくまでも、数字を上手く使って、緩やかに学習のルール、枠組みだけを与えれば十分です。


これはつまり、「学習をゲーム化(ゲーミフィケーション)する」ことを意味します。


ゲームが嫌いな若者はほとんどいません。そして、ゲームであれば、若者も「何でそんなことをしなければいけないのですか?」などと目的を問わずに、楽しく熱中することができます。


一般的に、ゲームには数字による目標と制約があります。


「制限時間○○分以内に(制約)コインを○○枚集めよ(目標)」、「MP○○を上手く使って(制約)、HP○○の敵を倒せ(目標)」といった具合です。


プレイヤーは、その目標を達成する方法を自分なりにあれこれと試します。その過程で、腕が磨かれていきます。


これと同じことを企業の中でもやれば、若い社員をもっと効果的に動機づけられるのではないでしょうか?


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インド料理屋🕌👳🐘🇮🇳「ニルヴァーナ」さん(荒川1-49-2)でシングルカレーセット825円🍛


今日は、チキンカレー🐔を5段階の辛さのうち真ん中の中辛🌶でオーダー。さらに、プラス110円でラッシーもつけてもらいました🥛


ナンがとにかくふっくらしていて大きい😲 写真に収まりきらないもん🤩


ニルヴァーナさんは以前からちょこちょこ利用していたお店で、いつもは下から2番目の辛さ(標準)で頼むのですが、今日は間違って中辛にしてしまいました💦


でも、心配したほど辛くなかったです😌 よかったよかった😸 味は安定しておいしいですね✌️


ところで、安倍政権になってから、中小企業の設備投資に対する補助金が非常に手厚くなっています。


コロナ禍の現在は、事業再構築補助金に1兆円もの予算がついています(多くの中小企業診断士が申請の支援を行っています)。


しかし、今の日本はデフレです。デフレとは、供給が需要を上回っているモノ余りのことを指します。


この状況で安易に設備投資に補助金を出すと、余計に供給量が増え、需給ギャップが広がってデフレが深刻化してしまいます。


こんなことは、経済学をちょっとかじった人間なら即座に解ることです(診断士は資格試験の段階で経済学を勉強しましたよね?)。


設備投資を促進すること自体は僕も否定しません。しかし、増えた供給量を消化できるよう、新たな需要を生み出す取り組みがセットでなければならないと思います。


・具体的にどんな顧客をターゲットとするのか?(住所と顔が特定できるぐらい具体的か?)


・そのターゲットに、どんなチャネル(各種広告、SNS、直販の営業・販売員、代理店、自前のECサイト、外部のプラットフォームなど)を活用してどのようにリーチするのか?


・潜在ニーズを掘り起こすために、各チャネルにおいてどのような働きかけを行うのか?


・これらの諸活動を企業の新しい標準的な業務プロセスへとどのように落とし込むのか?


・どんな組織体制でそのプロセスを実行するのか?


・その組織にあてがう人材をどうやって確保・育成するのか?


・プロセスや組織を機能させるために、追加で必要となる投資は何か?


・プロセスや組織の有効性、成果をいかにしてモニタリングするのか?


僕がいくつかの補助金のフォーマットを見た印象では、「補助金の対象となる設備をどのようなスケジュールで導入するのか?」という計画は詳細に書かせています。


一方で、「その設備を導入した後、どうやって事業化するのか?」という計画、すなわち、ここで列挙した論点に答えるような計画に関しては、悲しいほどに貧弱です。


話が少し変わりますが、IT投資に関しては、ITを導入しただけでは絶対に成果が出ません。


エリック・ブリニョルフソンというアメリカの学者がいます。


彼は、ERP(基幹情報システム)プロジェクトのうち、ハードウェアやソフトウェアの占める割合は20%程度にすぎず、コストの大半は業務プロセスの再構築やユーザ教育にあてられていると指摘します。


言い換えれば、コストの8割ほどは、組織資本や人的資本といった「インタンジブル・アセット(無形資産)」に費やされています。


彼はERP システムに限らず、多くの個別企業への調査も行いました。


その結果、コンピュータハードウェア資本1ドルに対して、それを企業活動の中で使用するために必要となるIT関連のインタンジブル・アセットが9ドルに及ぶと主張しています。


(《参考》エリック・ブリニョルフソン『インタンジブル・アセット―「IT投資と生産性」相関の原理』(ダイヤモンド社、2004年))


同じことが、中小企業の設備投資全般にもあてはまると僕は考えます。


設備投資に関連するインタンジブル・アセットは、先ほど列挙した問いに丁寧に答えることで形成されるものです。


残念ながら、現在の中小企業向け補助金は、成否に1~2割しか寄与しない部分ばかりを一生懸命評価しています。


残りの8~9割に相当するものがあるかどうか真面目に精査し、事業化を強く促進する仕組みを作らないと、国民の貴重な税金が泡沫のごとく消えてしまいます。


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町中華屋の「大成軒」さん(土浦市桜町3-11-14)で肉野菜炒め800円にプラス200円でご飯、みそ汁、お新香をつけてもらいました🌟


もうね、安定のおいしさですよ😜 非の打ち所がありません👍💗


今日は15時ぐらいに遅い昼食を取るために訪問したところ、大勢のご近所の常連さんが一献傾けながら🍺舌鼓を打っていました👅


ところで、中小企業診断士である僕は、中小企業向けに様々な支援策を展開する各種公的機関とは一定の距離を置いています(にぎわいコーディネータを務めている荒川区だけは特別です)。


色々と理由はあるものの、一番嫌だったのは、ある公的機関の担当者のこの言葉でした。


「『うちの支援策を使ってくれませんか?』と中小企業さんに”営業”に行くのですが、なかなか受け入れてもらえないですね」


多くの公的機関は、様々な「専門家派遣事業」を行っています。


これは、我々中小企業診断士のような外部の専門家を無料で中小企業に派遣し、経営課題の解決を支援するというものです。


中小企業は、民間のコンサルティング会社に依頼すれば最低でも数十万円はかかるコンサルティングサービスを、自己負担ゼロで受けることができます。


先の公的機関の担当者は、これらの専門家派遣事業を利用してくださいと、中小企業にお願いして回っており、それを”営業”と称していたのです。


よく、「値下げして安く買ってもらうのが営業だ」と信じている人がいますが、安くすれば誰でも簡単に売れます。まして、タダならもっと簡単になります(もっとも、先の担当者はタダでも苦労しているので大問題ですが…)。


お客様の望み通りにすんなりと買ってもらうのであれば、人間がやる必要はありません。AIに任せておけばいいです。


僕は、人間がやる営業の意味とは、「お客様に1円でも高く買っていただくこと」にあると思います。


お客様は、最初は価格に見合う価値を感じていないかもしれません。お客様の置かれている状況を観察し、本当のお困りごとや望みをあぶり出し、そこに自社製品・サービスで実現可能な価値を重ね合わせて、「確かにその価格を払えばいいことがありそうだ」とお客様に信頼してもらうことこそ、営業の醍醐味です。


先の担当者はこの点を全然理解していません。厳しく言えば、ビジネスセンスがありません。そんな担当者に経営支援なんぞされる中小企業はたまったものじゃありませんよ。


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僕は24歳だった2006年の初めからずっと、何の本を読んだか記録をつけています。16年経った今月、とうとう2,000冊に達しました。


毎年読んだ冊数と、累積の冊数をグラフにするとこんな感じです。


ただし、ざっと読み流した本や、途中まで読んで「もう大体解ったからいいや」と読了扱いにした本もありますし、複数回読んだ本はその分カウントしています。


また、愚にもつかない駄本や薄っぺらいビジネス雑誌なども含まれていますので、真面目な記録とは言えないですけどね。


僕は元々、全然本を読まない人間でした。転機は大学3回生(2002年)の時にありました。


その頃僕は、生協食堂の売上向上コンサルティングプロジェクトみたいなものに参画していました。


僕なりに頑張って資料を作り、メンバーにプレゼンしたのですが、「お前はマーケティングのことを全く解っていない。もっと本を読んで勉強しろ!」と厳しく叱責されてしまいました。


お客様である生協食堂の職員さんに叱られたのではなく、僕と1つしか歳が離れていないメンバーにぼろくそに言われたのが非常に悔しかったです。


そこで急いで手に取ったのが、グロービスのMBAシリーズでした。


本を読み続けた結果、僕はどうなったか?


まぁ、大して賢くなっていないですね。本を読まなくても賢い人は賢いですし、本を読んでも賢くない人は賢くないものだなと思います。


僕の妻はびっくりするぐらい本を読まないのに、幅広い分野のことをよく知っています。


加えて、子どものような好奇心を持っていて、毎日色んな疑問を僕に投げかけてきます。


・どうしてアメリカは2大政党制で、日本は多党制なのか?


・どうして宗教は禁欲主義に走るのか?欲望に忠実な方が人生は楽しくないか?


・もし、被疑者が検察官の前で完璧な演技を見せ、殺人の故意を隠し通すことができたら、過失致死罪になってしまうのか?どうやって状況証拠などから殺人と認定するのか?


ほんともう、「リアルチコちゃん」ですよ。僕は政治や宗教や法律のことをそれなりに勉強してきたつもりなのに、妻の疑問に対して十分な答えを用意することができず、いつも焦ります。


賢い人って、「論点の切り出し方」が上手いんですね。一方の僕は長い間、漫然と本を読んできたのがよくなかったんでしょうな。


一時期、超読書家で知られる元外交官で作家の佐藤優さんに憧れて、「佐藤さんのように年3,000冊読むのは不可能でも、年200冊は読みたい」と無茶なことを思い立ち、手当たり次第に色んなジャンルの本を読みまくったことも、僕にはプラスになりませんでした。


僕が中小企業診断士として独立してから1年ほど経った30歳の終わり頃、つまり、読書記録をつけ始めてから約6年が経過した頃にようやく、「単に世間でよく売れているアメリカかぶれのビジネス本を読んでいるだけでは、周囲から頭一つ抜け出した存在になれない」と気づきました。


もっと、「日本的な経営」を追求したいと思いました。


けれども、日本的な経営とはどういうものなのか、その全体像がほとんど描けず、したがって、どのような論点に従って日本的経営の詳細を整理すればよいのかもつかめない状態でした。


そこから約10年が過ぎ、最近になってやっと、日本的経営のイメージが僕の中で湧いてきたところです。そのイメージを具体化するための視点もだいぶ見えてきました。


ここまで長かったですね。日本的経営の論点を切り出すのに、15年ぐらいかかった計算ですから。


現在40歳の僕が、まともに本を読めるのはあと20年だと予想しています。


そして、社会的責任がますます重くなる向こう20年は、おそらく年100冊のペースを維持するのが難しくなるでしょう。


20年で1,200冊読むことができれば御の字ではないでしょうか?(1か月5冊のペースを20年続けると1,200冊になります)


その1,200冊で、僕が切り出した日本的経営の論点に答えられるよう、これからは読書の量よりも質を重視したいと思います。


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2日前に突撃したばかりのタイ料理屋🇹🇭「マニー」さん(土浦市下高津3-5-2)にまた行って、今度はパネーンカレー🍛980円を食べてきました🌟


マニーさんでは、パネーンカレーの他にグリーンカレー、レッドカレーを食べることができます🙆


パネーンカレーとは、タイ南部の料理です。南部の料理と言えば激辛🥵なイメージがありますが、マニーさんのカレーはスパイスがほどよい感じ😜 ココナッツミルクが入っているのかな?


何よりも鶏肉🐔たっぷりなのがうれしい💞 カレーの具材はほとんど鶏肉です🤩


一緒にお店に行った妻が食べたトムヤンクンラーメン🍜もこれまた美味😋 今日は写真がないので、今度ご紹介しますね✨


ところで、ネットでの誹謗中傷が問題になっています。誹謗中傷をする人の約6割は正義感からやったとする調査結果をNHKで観たことがあります。


個人的には、正義感が強い人が誹謗中傷をしているとは思えません。


本当に正義感が強ければ、相手の人格を破壊するほどの激しい書き込みによって相手に行動変容を迫ることが真の正義ではないことに、どこかで気づくからです。


僕は、「悪口のテンプレート」のようなものがあって、それを上手に使いこなす遊びをしているだけだと感じます。


・女性が反対運動をすれば、「フェミニスト」という言葉を使ってこう言おう。


・外国との関係性を尊重する言動をとる人には、「売国奴」という言葉を使ってこう言おう。


・犯罪被害者が声を上げれば、被害者の顔の特徴などに注目してこう言おう。


といった大喜利にネット民が参加していて、優秀な回答を競い合っているにすぎないのです。


この遊びをなくすにはどうすればよいか?僕には名案がありません。


遊びとは群れでやるもので、ネットでは簡単に群れを作れることが、誹謗中傷を加速させていると考えます。


裏返せば、リアルの日常生活で群れを作ることが難しくなっており、人間関係が満たされていない人が増えているということです(コロナがその傾向に拍車をかけていることは容易に想像できます)。


リアルの人間関係を充足させるにはどうすればいいですかね??


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【2021年100冊目】岸田文雄『核兵器のない世界へー勇気ある平和国家への志』(日経BP、2020年)


どうでもいいですが、2012年から10年連続で100冊以上読破しました。


被爆地・広島市の出身であり、核兵器のない世界を実現すべく尽力している岸田文雄総理の1冊です。


・オバマ元米大統領の広島訪問(2016年5月27日)はいかにして実現したか?


・オバマ氏の核廃絶ビジョンとは裏腹に、ロシア、中国、北朝鮮などは近年どのように核開発を進めているのか?


・日本は唯一の被爆国でありながら、「核の傘」と「核密約」という矛盾をどうして抱えなければならなかったのか?


などについて大まかに理解することができました。


ここからは僕の主観的見解です。


核兵器を地上からなくすために、世界は「核兵器禁止条約」の締結に向けて動き出しています。


それはそれで大事だとは思うものの、法の力だけで国家を束縛できるほど、国際政治は甘くありません。


僕は大学時代に国際法のゼミを取っていました。不真面目な学生だったので、その内容は約20年経った今となっては全く覚えていません。


ただ、国際法研究の分野では著名だったゼミの教授(浅田正彦先生)が、「私は長年国際法を研究しているのに、国際法が紛争の解決に役立つことは非常に少なく、力の限界を感じる」とこぼしていたことだけは強く印象に残っています。


米ソ冷戦を振り返ってみると、国力が似通っている両国が対称的に核拡大を続け、お互いに相手からの脅威に耐えられなくなった段階で、核軍縮への合意が生まれました。


現在、非常にやっかいなのは、北朝鮮、イラクなどの小国が、アメリカのような核大国とは非対称な形で核開発を進めているという点です。


言い換えれば、アメリカの核兵器にはかなわないけれども、小国がそれなりの規模の核兵器を保有しているということです。


国際政治のリアリズムとして、僕は、「国力が非対称な2か国間の方が戦争リスクが高い」と感じています。


国力が似ている国同士の間では、お互いに牽制が働くので、戦争は自制されやすいです。


一方、国力に差がある場合、国力が劣る国が一か八かで国力の高い国に攻撃を仕掛ける可能性があります。


そして、さらに悪いことに、アメリカは意外と小国の攻撃に弱いという不都合な現実を見過ごすことができません。


アメリカはベトナム戦争に負け、シリア内線ではプレゼンスを発揮できず、アフガン戦争においても混乱だけを残して撤退しました。


アメリカは、小国の分散的・民主的な攻撃に脆いことを指摘したのが、オリ・ブラフマン、ロッド・A・ベックストローム『ヒトデはクモよりなぜ強い―21世紀はリーダーなき組織が勝つ』(日経BP、2007年)でした。


賢明な北朝鮮もおそらくアメリカの弱点を知っているのでしょう。だから、ICBM、SLBMのような戦略核だけでなく、近距離の戦術核を発射できる秘密基地のネットワーク拡張に注力していると言われます。


この状況で、かつての米ソ間のような核の均衡が生じることを期待するのは難しいと言わざるを得ません。アメリカと北朝鮮の核は、どこまでも非対称で不均衡です。アメリカと他の核保有国との間でも同じことが言えます。


アメリカにできることは、一応はパフォーマンスとして「核を減らせ、放棄せよ」と警告するものの、実際には相手国が暴発しないように過剰な刺激を避けることでしかありません。


アメリカがいつまでも煮え切らない態度を見せる中、日本はどうすれば中国や北朝鮮と戦争をせずに済むか?


原爆ドームの保護に努め、被爆体験の語り部を継承することで「悲劇を繰り返してはならない」と理想を語るだけではあまりにもナイーブです。


例えば、日本が北朝鮮や中国との戦争を回避するために必要な具体的アクションを7つ挙げよと言われて、明確に答えられる日本人がどれだけいるか?


その回答率の低さが、日本の歴史教育の限界を示していると僕は感じます。


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