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保守系で嫌韓に流れがちなPHP研究所が、近現代の日韓関係を冷静に分析している本を出版しているのは貴重だと感じました。


①「日本は韓国併合時代に韓国の発展のために多額の投資をし、大幅な人口増と経済成長が達成されたので、日本は韓国を植民地支配したとは言えない」という言説がまかり通っているが、誤りである。


このような主張をする人は、16~17世紀にスペインやポルトガルによって行われた暴力的な支配こそが植民地支配だという前提に立っている。


しかし、植民地の定義は時代によって大きく異なる。


19~20世紀の欧米諸国による植民地支配は、資本主義と民主主義を植民地にも適用するものであり、欧米諸国もまた植民地の社会的・経済的発展を実現している。


そして、日本は韓国を統治するにあたって、欧米モデルを参考にしている。


②植民地が本国から独立する際には、双方の徹底的な交渉を通じて、財産や権利関係を法的に明確に清算するのが一般的である。


ところが、朝鮮半島の独立は、人々の独立運動によってではなく、第2次世界大戦における日本の敗戦と、連合国の要求による朝鮮半島放棄の結果として実現された。


そのため、双方が植民地支配の処理について話し合う場が設けられなかった。


日韓基本条約が締結された1965年は、日本が前年に東京五輪を開催し経済的に乗りに乗っていた一方で、韓国は朝鮮戦争によって疲弊した貧乏国家にとどまっていた頃である。


両者の国力の差が大きすぎたため、韓国は満足のいく交渉ができないまま条約を締結してしまった。


日本は条約によって全ての問題が解決されたと言うものの、韓国側は潜在的に大きな不満を残す形となった。


③それでも韓国が1992年まで戦争時の賠償請求をしなかったのは、とりわけ貿易面で韓国が日本に大きく依存していたためである。


その後、日本経済が凋落するとともに、グローバル化が進んで韓国と深い関係を結ぶ国家や地域が増えた結果、韓国にとっての日本の相対的価値が低下した。


これまでは、潜在的な火種は日本への高い依存度によってかき消されていたのに、火種を消す要因が弱くなったので、火事がとめどなく延焼するように、韓国による日本叩きが激しくなっている。


④相手国家に対してパワーを発揮するには、自国がいかに相手国にとって重要であるかを訴求することがポイントとなる。


アメリカであれば、自国が信奉する自由・平等・民主主義といった価値観を韓国に訴求する。中国であれば、自国経済のポテンシャルを韓国に訴求する。それによって、韓国に対して影響力を及ぼす。


一方、現在の日本は、韓国に対して何か自国の重要性を訴求することができるだろうか?


「日本の重要性、価値」とは一体何なのでしょうか?


そもそも、「価値」は本当に必要なのでしょうか?


以前の投稿「僕は戦略立案の『内発的アプローチ』を重視したい」(https://www.instagram.com/p/CddqFN6hsKR/)で、組織にとっての「目的」や「価値観」の重要性について書きました。


しかし、こんなことを言うと怒られそうですが、僕自身は本当は「目的」や「価値観」のない世界を心のどこかで目指しているような気がします。


というのも、我々は価値を武器に相手を支配しようとし、価値を守るために相手と争いを繰り広げてしまうからです。


そして、価値を守ることを目的とすると、価値と矛盾する存在は排除の対象となります。


企業の場合、自社の目的に合致した顧客や社員を吸引し、自社の価値観とは相容れない顧客や社員を取引停止や解雇に追い込みます。


これは、アメリカ企業で特に顕著に見られる傾向です。


経済活動のレベルであればその程度で済みますが、これが政治レベルとなると、自らの価値を脅かす存在は徹底的に抹殺しなければならなくなります。


ロシアがウクライナに対してやろうとしているのはまさにこれです。


仮に、我々が目的や価値を放棄したらどんな世界が出現するでしょうか?


個人レベルでは、「自分はあの人よりも劣っている」とか、「あの人とは気が合わない」などと思い悩むことがなくなるでしょう。


何よりも、「私は何のために生きているのか?」という、人類を長年追い詰めてきた深刻な問いから解放されるでしょう。


企業レベルでは、「顧客のために価値を発揮しなければならない」とか「競合他社に打ち勝たなければならない」といった滅私の強迫観念が緩和され、皆がもっと穏やかに仕事に打ち込めるようになるでしょう。


そして国家レベルでは、あらゆる争いが消えるでしょう。平和が訪れるでしょう。


ユートピアと言われようとも、僕は割と真面目に考えていますよ。


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