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今回のテーマは、「人生の価値観を探る」というものでした。


コーチは、「今までの人生を振り返ってみて、一番楽しかった、自分が一番生き生きとしていた瞬間はいつですか?仕事以外も含めて考えてください」と言いました。


僕が迷わず挙げたのは、「中学3年生の1年間」でした。正直に言って、仕事で色々な経験もしたものの、中3の楽しさを超えることはありません。


中学2年生まで、僕は超がつくほどの真面目な生徒でした。勉強に打ち込み、生徒会長もやりました。


中学3年生の始めに修学旅行に行った時のことです。宿泊先のホテルではクラスメイトが集まり、「お前は誰が好きなの?」という、思春期にありがちなトークになりました。


僕は正直に「○○さんのことが好き」と打ち明けました。すると、修学旅行から帰ってきた直後に、そのことが学年中に知れ渡ってしまったのです。僕の告白を聞いた人が、面白がって方々に言いふらしたのが原因でした。


それだけでも僕の真面目キャラを崩壊させるには十分だったのに、クラスメイトの1人でギターを始めたばかりの人が、「○○さんのことをテーマにした歌を作ったから、お前歌えよ」と、突飛な話を持ちかけてきました。


僕は拒否するどころか、その話に乗ってしまいました。


以来、下校途中で彼の家に行き、彼が次々に作る歌を僕が歌い、彼の家に集まった友人たちがその歌を聞いて僕を茶化すという、謎の遊びが始まりました。


その後も、彼と彼の友人によるいじりはどんどんエスカレートする一方でした。


ある日、5人ぐらいで一緒に下校していると、「じゃんけんで負けたヤツが全員分の鞄を持って帰ろう」という展開になりました。


この場合、じゃんけんはあくまでも儀式であって、僕に全員分の鞄を持たせるのが既定路線となります。


僕は、「おいおい、重いじゃないか!?」などと言いながら全員の鞄を背負っていたのですが、それを見ていたある生徒の母親が、「谷藤君がいじめられている」とPTAに通報したそうです。


そう、傍から見たら僕は「いじめられていた」わけです。


ところが、当の本人には不思議とその自覚はなく、あくまでも「いじられている」と思っていました。しかも、いつもいつも、あまりに想定外のいじられ方をするので、怒りのポイントを通り越してすっかり面白くなっていました。


その楽しさを超える経験はない、という話をコーチにしました。


僕の変態的な(?)エピソードを聞いたコーチは、僕の価値観を表すキーワードをいくつか示してくれました。


・未知との遭遇
・枠を外される
・軽快さ⁡
⁡・遊び心
・お茶目さ
・自由
・想像もしない
・突拍子もない
・偶発性
・即興性
・包含
・つながり
・仲間
・友情
・参加している感
・一員である
・関心を持たれている
・承認
・自分では行けないところに行く
・開き合う


この言葉のリストを眺めてみると、「まさしく僕が大好きな『水曜どうでしょう』ではないか!」と気づきました。


僕がどうでしょうにはまったのは30代に入ってからです。どうでしょうの世界に憧れを持っていたとはいえ、所詮はないものねだりにすぎず、実際に追求しても仕方ないと半ば諦めていました。


ところが、本当はどうでしょう的価値観こそ僕の根源的な価値観であり、それを相当早くから体現していた時期があったのです。これは目から鱗が落ちる思いでした。


実は、1年半ほど前に、自分の価値観を自力でパワーポイントにまとめたことがあります。その資料にはこうありました。


・見守ることで成長を促す
・温故知新の精神で行く
・形式知を創出する
・ノウハウを積極開示する
・自分を安売りしない
・有言実行する
・時間能率を重視する
・3年やってダメなら諦める
・自社の製品・サービスを心から愛する
・120%のチャレンジが必要な仕事をする
・人を直観で判断・評価しない
・仕事に最初から楽しみを求めない


端的に言うと、「経営コンサルタントにありがちな、合目的的な価値観」です。


1年半前は、これこそ僕の価値観だと信じていました。しかし、コーチングの最中にこの資料を読み返したら、違和感で胸騒ぎがしてきました。


1年半前に書いた価値観は、僕が経営コンサルティングという仕事を通じて、外部の世界から「持たされた価値観」にすぎなかったのです。「本当の価値観」は別のところにありました。


コーチは、「私が挙げた価値観リストの中で、最もしっくりくる言葉は何ですか?」と尋ねました。


僕が選択したのは、「開き合う」という言葉でした。


ありのままの自分を他者に向けて開放し、同時にありのままの開放的な他者を受け入れ、偶発的に新しい何かが創出されることに期待したいという願いからです。


さらにコーチは、「それが実現された状態を比喩で表現するとどうなりますか?」と続けました。


僕は、「明るい錬金術師」だと答えました(笑)。ただの錬金術師は詐欺師ですが、明るい錬金術師は予想外の方法で人々を喜ばせるはずです。


今回もまた1つ、人生の方向性が見えてきました。コーチングは面白いです。


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