淡い、赤、ミニマリスト、テキスト、引用、旅、Instagram投稿

以前の記事「5回目のコーチングを受けました」(https://tomohikoyato.livedoor.blog/archives/19834151.html)で、「土浦駅近隣の活性化に貢献したい」という話をしましたが、どこから手をつけようかと思案した結果、まずはまちづくりの入門書を読もうと本書にたどり着きました。

(《お願い》土浦市でまちづくりに携わっている人・場所をご存じでしたら教えていただけると大変助かります!)

「まちづくりは、この本を読む『あなた』がまちを楽しむことから始まります。『まち』というと捉えどころのない言葉に聞こえますが、基本的には、目の前の大切な人やものを自分なりに守り育てていくという小さな日常世界の集積です。

他者を含む大きな社会を考えるものだとも思いがちですが、実は自分が住みたいまち、関わりたいコミュニティをどう現実のものにするか、という主体性が不可欠です」(p16)

僕が最近考えている「新しい日本的経営」に通じていると勝手ながら共感しました。僕は、経営のタイプを「伝統的経営」、「アメリカ型イノベーション」、「新しい日本的経営」の3つに分けてとらえるようにしています。

僕が観察したところによると、多くの企業は、比喩的に言えば「半径5mの世界でのみ勝負」しています。繰り返しやって来る顧客に対し、漫然と繰り返し製品・サービスを提供するだけです。

業績不振に陥っている中小企業の話かと思われがちですが、大企業であっても、大規模なオフィスビルに入っていると、案外オフィスビルの中だけで事業が完結してしまうものです。社員はオフィスから出ることなく、もっと言えば、自分のデスクから移動することなく仕事をしています。そういう大企業もやはり、「半径5mの世界でのみ勝負」しています。

それは「運営」であっても「経営」ではないという問題意識を出発点として、経営学は発展してきました。

まず、「伝統的経営」とは、「半径5mの世界」を「半径10kmの世界」に広げるような取り組みです。ターゲットとなる市場を設定し、顧客ニーズを分析して、ニーズを充足する製品・サービスを確実に届ける仕組みを構築します。一言で言えばマーケティングのことです。

半径10kmどころか、「世界そのものを大きく変える」のが「アメリカ型イノベーション」です。革新的な製品・サービスを通じて人々の意識、価値観、嗜好、行動様式を変えます。つまり、新しいニーズを創造します。そして、新しいニーズを充足するための新たな産業構造を構築し、世界を一変させます。

ただ、「半径5mの世界でのみ勝負する」スタイルから脱却する方法として、「半径10kmの世界へと広げる」タイプと、「世界そのものを大きく変える」タイプしかないのか?と僕はこの頃疑問に感じています。

さらに言うと、「伝統的経営(マーケティング)」は利他の精神、つまり顧客への奉仕が強調されるあまりに、働く人が自分らしさを発揮する場面が限定されます。逆に、「アメリカ型イノベーション」は、イノベーターの都合で新しい世界観が設定されるため、それに従う顧客側が自分らしさを失いがちになるという問題をはらんでいます。

僕が構想している「新しい日本的経営」とは、「半径5mから変えていく」ものです。

手持ちの資源、それも決して恵まれているとは言えない資源(特に人間関係)を大切に守り育てていきながら、顧客側も働く側も自分らしさを発揮できるような、コミュニティのような事業のことです。いや、このコミュニティにおいては、顧客と企業という境界線は消えるのかもしれません。

本書には、「まち歩きやまちの調査を通じて、まちを好きになることから始めよう」、「まちづくりに関わっている人たちの人脈を整理し、相関図を描いて、誰と誰を結びつけたら新しい何かが起きそうか考えてみよう」といったメッセージが含まれていました。これらのエッセンスを「新しい日本的経営」にも取り入れてみようと思います。

「伝統的経営」や「アメリカ型イノベーション」が課題(=人々のニーズや社会の諸問題)にフォーカスした合理的で戦略的な経営を志向するのに対し、「新しい日本的経営」はどこまでも人間関係にフォーカスし、面倒で非効率であっても相互作用から生まれる偶発性を楽しもうとするものです。

「新しい日本的経営」の7ステップを以下の通り暫定的に定めました。今後、さらに構想を膨らませてみたいと思います。

①自分を好きになる(自己理解を深める)
②人脈を棚卸する
③他者を好きになる(他者理解を深める)
④自己と他者の協働領域を定める
⑤さらに他者を巻き込む
⑥相互作用によって生まれる偶然やプロセスを楽しむ
⑦自己/他者理解を深める(⇒①~③に戻る)

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