《要点》◆1990年、北朝鮮は「第十八富士山丸事件」(1983年、冷凍運搬船第十八富士山丸が北朝鮮兵士の亡命を手助けしたとして、北朝鮮が船長他1人を抑留した事件)のカードを使って、自民党の金丸信元副総裁らによる訪朝を実現させた。この時、北朝鮮は思いがけず国交正常化 ...
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2024年05月
【要約・感想】マット・リドレー『人類とイノベーション』―イノベーションは進化論か創造論か?
本書は、先日紹介した太田裕朗、山本哲也(2022)『イノベーションの不確定性原理』(幻冬舎)の著者が執筆の際に大いに参考にしたであろう1冊です。「世界は『自由』と『失敗』で進化する」というサブタイトルがその内容を端的に表しています。「イノベーションを生み出す秘 ...
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【要約・感想】水島治郎『ポピュリズムとは何か』―ポピュリズムとイノベーションの近接性
《要点》◆ポピュリズムには、①固定的な支持基盤を超え、幅広く国民に直接訴える政治スタイルであるとする定義と、②「人民」=「下」の立場から既成政治やエリートを批判する政治運動だとする2つの定義がある。本書では後者を採用する。各国のポピュリズム政党が標的とする ...
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【要約・感想】ピーター・ドラッカー『断絶の時代』-4つの時代とその「次に来る時代」
《要点》【第Ⅰ部:企業家の時代】◆今日(※本書が発表されたのは1969年)の産業のほとんどは、第一次世界大戦以前の半世紀になされた発明・発見の延長線上にある。農業、鉄鋼業、自動車産業は、途上国ではこれからも成長するが、先進国では伸びが鈍化しており、新たな発展 ...
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【要約・感想】吉川直人、野口和彦編『国際関係理論 第2版』―主要な8つの理論と僕の国際政治観について
《要点》◆理論では「説明」と「理解」という言葉がよく用いられる。説明とは、経験的に出来事の原因と結果を関連づけることを言う。国際関係に客観的な現実が存在することを前提とする。パワー、経済、領土などの物質的要因が実際の国際関係を形成しているとする。一方、理 ...
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