
僕が隔月で受けているコーチング、今回が7回目でした。
《過去のコーチング記録》
「初めてプロのコーチングを受けました(コーチングの基本を学ぶ)」(https://onl.la/yra47E5)
「2回目のコーチングを受けました(自分の価値観と向き合う)」(https://onl.la/BctEJ9D)
「3回目のコーチングを受けました(矛盾した経営観をよしとする)」(https://onl.la/5iJzTix)
「4回目のコーチングを受けました(夫婦間の関係をよりよくする)」(https://onl.la/biWtf9a)
「5回目のコーチングを受けました(2026年までになりたい自分)」(https://onl.bz/c6YKSQB)
「6回目のコーチングを受けました(「わいがやな世界」を実現する)」(https://onl.bz/FxrMbvP)
前回のコーチングでは、「新しい日本的経営」=「明確な経営理念や突出した強みがなくとも、限られた手持ちの資源、とりわけ人とのつながりをベースに、偶然の出来事を直観的に活用しながら、予期せぬ方向へと事業が展開することを楽しむような経営」=「わいがやな世界」を僕自身が土浦駅近隣で体現するために取るべきアクションを洗い出しました。
そして、それから2か月の間に、起業家を目指す人たちが集まる生涯学習講座に参加したり、土浦市の「中心市街地活性化基本計画」策定委員会を傍聴してみたりしたことをコーチに報告しました。
しかし、まだまだ十分な人脈を形成することができていないことが課題です。僕の周りの中小企業診断士の中には、非常に人脈作りが上手で、セレンディピティ(幸運な偶然を引き寄せること)を起こしながら仕事の幅を広げている人がいます。
「人脈作りが上手な人の特徴は何か?」とコーチは僕に問いかけました。僕は、①「この人と言えばこれ」という核があること、②核に引き寄せられた人と自分、あるいは核に引き寄せられた人同士を結びつけて、フィールドを派生させられること、の2点を挙げました。
僕も、例えば「ドラッカー勉強会」や「論語を経営に活かす会」といった勉強会を開いて自分なりに核を作っているつもりですが、なかなか勉強会から新たなフィールドを派生させられていないことにもどかしさを感じています。
核が固すぎる(=勉強会の題材が固すぎる)ことが原因の1つかもしれません。しかし、人脈作りが上手な周りの診断士を見ていると、例えばスマートシティに強いとか、財務会計に強いといった具合に、必ずしも柔らかいテーマを核としているとは限らないことに気づかされます。
よって、①と②でより重要なのは、②だと考えます。コーチは、「人脈作りが上手な人は、なぜ派生させることができるのか?」と尋ねました。僕は、自分と相手との間で相互理解を深めるのが上手なのだろうと答えました。
何に興味があるのか?どんなことを得意としているのか?今、何をしようと考えているのか?そして、何か困っていることはないか?といった情報を相手から上手に聴き出す。さらに言えば、相手がそれらの情報を安心して提供できるように、自分の方から積極的に情報開示する。そうすることで、相互理解を促しているのだろうと考えます。
お互いのやりたいこと、お互いの困っていることが見えてくると、「偶然だね、私もそれをやりたいと思っていたところなんだ。是非一緒にやろうよ」、「僕はこれが得意だから、あなたの困りごとを助けてあげられるかもしれない」といった具合に、協働関係が生まれ、新しいフィールドが広がっていくでしょう。
…と、ここまでコーチと一緒に議論したところで、コーチはこんなことを言いました。
「谷藤さんは、人脈を増やす『ために』何ができるか?と考えているが、谷藤さんが望んでいるのは、『目的志向』がない世界ではなかったか?」
確かに、僕がよく口にしている「新しい日本的経営」とは、組織の目的を示す明確な経営理念などがなくても、運や縁、直観や身体知をベースとして十分に機能する経営のことです。その僕が、「人脈を増やす『ために』」と言うことで、目的志向に陥っているとコーチは指摘したのでした。
その上でコーチは、「今、好き勝手できるとしたら何をするか?」と、僕にゼロベース思考を迫ってきました。人脈を広げるという目的をいったん離れて、僕が心の底から楽しいと思えることをやるようにアドバイスしてくれました。
「結果がどうなるかは解らないけれども、『やり散らかしてみる』。その方がかえってセレンディピティが生まれるかもしれない」と言って、コーチは今回のセッションを締めくくりました。
コーチング終了後に、クリスチャン・ブッシュ(2022)『セレンディピティ―点をつなぐ力』(東洋経済新報社)を読み返したら、こんなくだりがありました。
「レイラをはじめ私が研究の過程で出会った人々は、自らの好奇心と周囲を助けたいという心からの願いに従ってきただけだ。『進むべき道が見えている』という確信があったわけではない。レイラは人生の目的を見つけようとしたことなどない。
他の人には目的を遂げるのに必要なリソースや人脈があるのに、自分には制約しかないなどと行動しない理由を探すのは時間の無駄だと考えている。他の人と比べて特別秀でても劣ってもいない。単に自分がしたいことを選びとり、それが正しいと感じられるから日々取り組むだけだ」(p78-79)
「人生の目的を見つけようとしたことなどない」、「単に自分がしたいことを選びとり、それが正しいと感じられるから日々取り組むだけだ」という言葉に非常に救われた気がしました。次回(8月)のコーチングまでの間は、目的志向から離れて、もっと僕の心が赴くままに楽しいことを色々と仕掛けてみようと思います。
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