「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし(ブログ用)

《印象に残った箇所》
◆(日韓請求権協定が締結された)1965年の時点では(日本軍「慰安婦」の)被害女性が公式に名乗り出ていないことをふまえても、この協定で日本軍「慰安婦」問題が解決されたとは言えないのです。

また、仮に日本政府が主張するように同協定の対象にこの問題が含まれているとされる場合でも、この協定により放棄されたとされているのは「外交保護権」にすぎません。(中略)つまり、被害者個人が日本政府に対して請求権を行使することはまったく問題ないのです(p32)。

◆(徴用工として)動員された朝鮮人が、日本人より高い賃金を受けとっていたというのも、まったくの虚構です。朝鮮人鉱夫の賃金を日本人鉱夫の賃金より抑えるようにという企業方針を記した記録が多数残っています(p49)。

◆日本の朝鮮支配は「韓国併合」以前から天皇制のもとで推し進められたもので、天皇は植民地朝鮮の最高責任者でした。。そう考えると、朝鮮人にとって、天皇の即位によって変わる元号は植民地支配を象徴するものです。そして、その元号が今も使われていることは、植民地支配が決して過去のものになっていないことを意識させることになるのです(p84)。

◆まず、再認識しなければならないことは、朝鮮半島の南北分断を生み出した原因が日本の海外侵略と植民地支配にある、ということです。そして現在、日本は世界有数の軍事力を有し、在日米軍の存在も(朝鮮民主主義人民)共和国にとって大きな脅威です。日本を含む周辺国の軍拡競争や、日韓に横たわる領土問題が韓国に軍拡を促している面もあります。

日本には核問題や拉致問題をとりあげ共和国をテロ国家扱いする風潮がありますが、核開発には、冷戦終結後も国際社会が共和国を孤立させ軍事的脅威にさらしてきたという背景があります。このように朝鮮半島における軍事的緊張の背景に日本は深く関わっているのです(p95)。

◆南北分断は日本の朝鮮植民地支配を土台としており、韓国の軍事独裁も「親日派」の人脈を色濃く持つものでした。つまり日本は韓国の現代史において人権を蹂躙した独裁政権と共犯的な責任を持っていると言えるのです(p99)。

◆ひとつは、日本の植民地支配が朝鮮の性差別を強化した、ということです。(中略)1921年に改定された同令(=民法にあたる朝鮮民事令のこと)においては、日本の旧民法の影響が拡大しました。たとえば、朝鮮にはなかった女性の再婚禁止期間が規定されたり、女性の家督相続の否定などが定められました(p122)。

◆文化に慣れ親しむことで日韓関係は良好になり、被害者は救済されるのでしょうか。韓国が好きだから自分は嫌韓ではない、政治や歴史ぬきに仲よくすればいいというのは、問題の本質を考えていることになるのでしょうか(p130)。

◆(オーストラリアの歴史学者テッサ・モーリス=スズキが提唱する「連累」とは、)現代人は過去の過ちを直接犯してはいないから直接的な責任はないけれど、その過ちが生んだ社会に生き、歴史の風化のプロセスには直接関わっている。そのための過去と無関係ではいられないというものでした。

そして、日本の侵略・植民地支配や日本軍「慰安婦」制度のような過去の不正義を生んだ「差別と排除の構造」が残っている限り、現代人には歴史を風化させずに、その「差別と排除の構造」を壊していく責任があるというものでした(p142)。

《感想》
昔、僕の思考がまだ未熟で、その割にとげとげしていた頃、

「仮に北朝鮮と韓国が統一されたら、朝鮮半島にウルトラ反日国家が誕生し、日本はその国家と直接的に対峙するという負担を背負わなければならなくなる。それよりは、朝鮮半島の分断が今のまま続き、対立が朝鮮半島内に閉じていれば、日本に火の粉が降りかかることは少ない」

といった趣旨のことをブログに書いた記憶があるのですが、日本の朝鮮植民地支配の歴史を顧みない浅はかな内容だったと今になって反省しています。

北朝鮮と韓国が、同じ民族でありながら互いに憎しみ合い、互いの正統性を否定し合う関係は悲劇としか言いようがありません。そして、その原因を作ったのは、他ならぬ日本なのです。日本が朝鮮を植民地支配しなければ、太平洋戦争後に朝鮮半島に空白地帯ができ、そこにアメリカと中ソが流れ込んで対立を引き起こすこともなかったでしょう。

「日本は日韓併合を通じて朝鮮によいことをした。だから、植民地支配ではない」と主張する人もいます。インフラが整備され、教育が行き届き、生産性が向上したという事実を挙げて、日本が朝鮮の発展に貢献したと言うのです。

しかし、日本だけが特別だったわけではなく、当時の西欧の列強各国も、自国が明白に植民地だと宣言した国・地域に対して同様の政策を展開しています。日本が言い逃れをできる理由は見当たりません。百田尚樹氏は嫌韓感から皮肉を込めて「今こそ、韓国に謝ろう(そして、「さらば」と言おう)」と言いましたが、我々は本気で韓国、そして北朝鮮に謝らなければなりません。「連累」の責任を果たさなければなりません。

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