学習する組織(ブログ用)

《要点》
◆(「学習する組織」とは、)人々が絶えず、心から望んでいる結果を生み出す能力を拡大させる組織であり、新しい発展的な思考パターンが育まれる組織、共に抱く志が解放される組織、共に学習する方法を人々が継続的に学んでいる組織である(p34)。

◆【システム思考】私はシステム思考を第5のディシプリンと呼ぶ。なぜなら、それが、本書の5つの学習のディシプリンすべての土台となる概念上の基盤であるからだ。すべてのディシプリンは、部分を見ることから全体を見ることへ、人々を「無力な反応者」と見ることから「現実を形づくることへの積極的な参加者」と見ることへ、そして、現在に対処することから未来を創り出すことへの認識の転換と関連している(p124-125)。

◆【自己マスタリー】高度な自己マスタリーに達した人には共通の基本的な特徴がある。まず、ビジョンと目標の背後に特別な目的意識がある。そのような人物にとって、ビジョンとは単なる良い考えではなく天命なのだ。「今の現実」を敵ではなく味方とみなす。変化の力に抵抗するのではなく、変化の力を感じとり、それと手を組んで仕事をするにはどうすればよいかをすでに学んでいる(p196)。

◆【メンタル・モデル】この「あと一息というところでの失敗」は、意志の弱さやためらい、システム的な理解の不足が原因なのではなく、メンタル・モデルが原因なのだという認識が次第に広まっている。もっと具体的に言うと、新しい見識を実行に移すことができないのは、その見識が、世の中とはこういうものだという心に染みついたイメージ、つまり慣れ親しんだ考え方や行動に私たちを縛りつけるイメージと対立するからだ(p240)。

◆【共有ビジョン】ホログラムの場合は、分割しても、それぞれが全体像をそっくりそのまま表す。ホログラムをさらに細かくしていき、断片がどんなに小さくなっても、1つ1つはやはり全体像を表している。これと同じように、集団が組織全体のビジョンを共有するときも、1人ひとりは自分自身の最高の組織像を思い描いている(p290)。

◆【チーム学習】チーム学習とは、メンバーが心から望む結果を出せるようにチームの能力をそろえ、伸ばしていくプロセスである。チーム学習は共有ビジョンを築くディシプリンの上に成り立つ。また、有能なチームは有能な個人の集まりなので、自己マスタリーの上に成り立つものでもある(p317)。

《感想》
「学習する組織」という言葉は、「社員が自社のビジョン実現や戦略実行に必要な能力・スキルを自律的に身につけている組織」をイメージさせますが、ピーター・センゲの言う「学習する組織」は、もっと大きな意味で使われています。

個人的には、「イノベーションをイノベーションする作法」だと理解しています。まず、イノベーションとは、平たく言えば「新しい常識を社会的に確立すること」です。従来の私達の消費行動や生活様式を否定し、それにとって代わる習慣を創造します。そして、新たな習慣を下支えする様々な社会的制度・インフラを構築します。

例えば自動車は、それまでの「馬車で移動する」という習慣を破壊しました。そして、道路や販売ディーラー網、自動車整備工場などが作られ、さらに安全運転を担保するための法律や社会的な仕組みが導入されました。自動車というイノベーションによって、社会は一変しました。

しかし、イノベーションは私達の生活を豊かにする一方で、社会に負の影響も与えます。自動車の例で言えば、交通事故の増加や深刻な大気汚染などです。これらの社会的課題を解決するためには、さらに新しいイノベーションが求められます。

最近であれば、GAFAがイノベーションの代表例として挙げられるでしょう。ただし、GAFAもまた、社会に対して負の側面を持っていることは否定できません。プライバシーの侵害とデータの集中(Google)、短すぎる製品ライフサイクル(Apple)、社会的分断と偽情報の拡散への関与(Facebook)、劣悪な労働条件と市場での独占的地位の濫用(Amazon)などを指摘することができます。

これらの社会的課題は、GAFAにとって成長の足かせとなります。GAFAが今後も巨大企業でいられるかどうかは、自らのイノベーションをイノベーションできるかどうかにかかっています。しかも、一部のカリスマ的リーダーに頼るのではなく、ビジネスに関与する全てのメンバーが知恵を絞り出さなければなりません。

自社のこれまでの成長を支えてきたメンタル・モデルを疑問視し、自らが責任の一端となっている社会的課題をシステム思考によって理解する。そして、まずは個々人が自己マスタリーによって、新たに実現したい世界を描く。それを共有ビジョンとしてまとめ上げる。こうした一連のプロセスをチーム学習によって行う―以上のような「民主的な」イノベーションの必要性をセンゲは説いているのです。

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